乾式メッキ

メッキには大きく分けて湿式と乾式という全く別の方法があります。
一般にメッキとしてイメージされるのは湿式と呼ばれる水溶液中での酸化・還元反応を利用した方法で湿式メッキのことです。

一方、乾式メッキは真空中でコーティング材料を熱やプラズマのエネルギーを用いて気化させ、母材に吸着させる方法で下地無しに母材に直接薄い膜を形成しますので剥がれにくく強固なコーティングができます。

乾式メッキは真空中で金属を気化蒸発させて母材に吸着させるので「真空蒸着」と言われています。

乾式メッキは、設備が大掛かりで湿式メッキに比較し施工金額が高くなります。

Napistのサージカルステンレス商品のゴールド、ピンクゴールドのメッキは全てこの真空蒸着方式でコーティングされています。

ニッケルフリーの乾式メッキ

アクセサリーに使われるステンレス(SUS304,SUS316)にメッキを施す場合に先の説明の通り乾式メッキでは蒸発させた金属を直接ステンレス表面にコーティングすることができます。

しかし湿式でメッキする場合、母材に直接メッキすると密着しにくいので下地にニッケルをメッキしその上にゴールドやピンクゴールドなどの仕上げメッキを行います。

ニッケルは金属アレルギーを起こす代表的な金属で、湿式メッキされたアクセサリーを長期間使用していると摩擦やキズで仕上げのメッキが剥がれ下地が露出してくると金属アレルギーが発症してしまうリスクがあります。

また、安価な商品では表面の装飾メッキの層が薄いので肉眼では確認できないピンホールがいたるところにできてしまいます。
いうならばニッケルの上に網をかぶせた状態ですので汗などが直接ニッケルに触れて溶け出してしまいます。

肌の弱い方がメッキされたアクセサリーを選ぶ場合は注意が必要です。

ですので金属アレルギーを防ぐには乾式メッキされたアクセサリーをつけることをおすすめいたします。